Columnコラム

ストレスチェック義務化で労災認定が増えるのか?【経営者向け】

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女性の図

 

企業に義務化されたストレスチェック

2015年12月より安全衛生法の改正ですべての企業にストレスチェックの実施が義務付けられました(50名未満の事業所は努力義務)。

ストレスチェック義務化についてのQ&Aはこちらをご参照ください。

残念ながら、大きな変更点にも関わらず、ストレスチェック義務化はまだあまり知られていません。ある調査によると、企業がストレスチェックをしなくてはならないということを認識している人は、2014年末の時点でわずか5%という調査結果もあります。

 

ストレスチェックを実施することによって労災が増えるのか?

経営者の方に、ストレスチェック義務化のお話をしていると、一部ではありますが「余計な義務を増やして、寝た子を起こすようなもんだ」という意見を聞くことがあります。はたして、ストレスチェックを実施することによって、寝た子を起こす結果になるのでしょうか?

 

適切に実施すれば予防効果がある

Office CPSR(オフィス シーピーエスアール)臨床心理士・社労士事務所では、ストレスチェックは適切に実施すればきちんと効果があると考えています。決して寝た子を起こすようなものではないと考えます。
適切な実施とは、

  1. ストレスチェック自体がきちんとした尺度であること(統計的にきちんと感受性と特異性が確保されているもの)感受性と特異性については、以前の記事 良いテストの見分け方 を参照ください。
  2. 個人への結果通知が、図表でわかりやすいこと
  3. 個人への結果通知に、その後の相談窓口の案内など具体的なアドバイスがあること
  4. 企業への全体の報告(厚生労働省は集団的分析と呼んでいます)できちんとその後の職場改善につながりうるものであること
  5. その後のPDCAサイクルを回しうるリソースがあること(特に外部機関に委託する場合)

が挙げられます。

 

企業としてはどういう心づもりでストレスチェック義務化に臨むべきか?

経営者の方の中には、とりあえず安価で最低限のものを形だけ実施すればよいやと考える方もおられます。当事務所では、せっかくの機会なので今回のストレスチェック義務化を職場活性化のチャンスと捉えていただきたいと考えています。
ストレスチェックの実施の際に、労使ともに今後の過重労働対策をどうするのか?今後の会社のあるべき姿は?等も衛生委員会などを通じてぎろんするよいきっかけになるかもしれません。

 

また、50名未満の企業の経営者の方にいつもお伝えしているのですが、努力義務とはいえ今回ストレスチェックの実施が義務化されました。社員の人数が少ないからこそストレスチェックを実施していただきたいと考えています。なぜなら人数が少ないほど、メンタルヘルス不調等で1人が働けなくなるインパクトが大きいからです。

 

大企業はもちろん、中小企業こそメンタルヘルス対策が大切です!ストレスチェックの実施はその第一歩になります。






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