コロナの影響もありテレワークをする会社が珍しくなくなってきました。
働く人から、テレワークがなぜだかストレスだという言葉をよく聞きます。
実際に、テレワークを進めていく結果、メンタル不調を訴える方も増えてきました。
では、テレワークはなぜストレスなのでしょうか?というより、
そもそもストレスとは何なのでしょうか?
そもそもストレスとは何でしょうか?
今回は臨床心理士として解説していきたいと思います。
現代はストレス社会と言われています。ストレスという用語は、ハンス・セリエ(Hans Selye)が提唱した概念で、元々機械工学の専門用語であり、『外力が物体に加わった場合の歪み・不均衡』という意味を持っていました。
ストレスがかかると物体が変化するというある意味当たり前の現象のことをストレスと呼んでいたわけです。
この時の外力のことをストレッサー、歪みや不均衡のことをストレス反応と呼びます。
代表的なストレッサーの種類には、
温熱、寒冷、痛覚、圧力、光、騒音といった「物理的ストレスッサー」、
薬剤、有害化学物質、環境ホルモン、化学合成物といった「化学的ストレッサー」、
細菌、ウイルス、カビなどの「生物学的ストレッサー」、
人間関係の葛藤や社会的行動に伴う責任や重圧、将来に対する不安、大切な人の喪失体験、経済的困窮などの「精神的ストレッサー」があります。
つまり、外部からの変化がストレッサーであるといえるのです。
変化がストレスということが大事です。
ストレスマネジメントやセルフケア研修をしていて、
「一見幸せそうに見えることでもストレスになります」とお伝えすると驚かれる方が多いです。
幸せな出来事でもストレスになりますでもお伝えしましたが、ストレスとは変化そのものです。
例えば臨床心理士の私自身が企業内で相談を受けた例として、
・30代前半男性
・結婚し転居した
・同時期に昇進
という方が相談に来られました。
その方は「周囲からも順風満帆、幸せの絶頂だねと言われ、自分もそう思うのですがどうも体調が悪いのです」とおっしゃってました。
お話を聴いていて、「これだけ変化があられたんですね。変化はストレスということをご存知でしたか?」とお話しするととても驚いておられました。
その方は、ご自身を振り返りストレスマネジメントに努めることで体調が回復していきました。
この例でもそうなのですが、ストレスとは悪い出来事と思いがちなのですが、結婚や昇進といった一般的にめでたいことでもストレスになりうるのです。
そのことを知らないと自身に過度なストレスを与えることもあります。
テレワークに話を戻すと、今まで通勤して働いていたのが、家などで仕事を急にすることになりました。
今まで快適につながっていたネットワークが、家ではそうでもない等、これは大きな変化です。
すなわち、この変化そのものがテレワークにおけるストレスであると言えるのです。
変化=ストレスと知っていると、ご自身を過度なストレスから守ることができますのでぜひとも覚えておいていただきたいです。
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